ストゥーパ〜新卒塔婆小町〜

2018年12月1日 ソニックシティ大ホール

ストゥーパ〜新卒塔婆小町〜観劇。
大人数の合唱とお芝居と舞と古文の美しい群読で日本の美の世界を堪能しました。笙や尺八の音色、カエルの鳴き声などいろいろな音がするのですが、雅楽ではなく全部オーケストラが演奏しているというので驚きました。

日本の美や情念や仏の教えについて描いていて、妖かしの世界でとても私好み。
木原敏江先生の「夢の碑」の様な世界と言えばわかる人にはわかるかと。

佐久間さんの小野小町の熱演、尾上右近さんの若い僧のきりりとした清らかさ、そして何より村井國夫さんが毅然としてかっこよく、美声もですが立ち居振る舞い、情念が凄い。

強い情念を持つ者も、その情念を受ける者も、人の道から外れてしまう。鬼になる。
姿かたちは僧の恰好なのに、人外な村井さん。心かき乱されます。ストゥーパ(卒塔婆)とはそんな鬼たちを成仏させようという祈りがこもっています。

未見の方は是非幽玄の世界を堪能してください。

観劇直後より後になってジワジワと心に迫るものがある舞台でした。



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