オスカー


2002年11月29日

4列目の右サイドで見ました。

思ったよりも通路を使う芝居で、私の20センチ横に大沢君が立って芝居していたのでびっくりしました。脚本がすごくよく出来てますね。
さすがフランス喜劇。

フランスのヴールバール劇というのは、19〜20世紀のグラン・ヴールバール(犯罪大通りと呼ばれていた)あたりではやっていたメロドラマや通俗的な芝居のことだそうですが、今日では質の高い笑いを目指し、人間の心理のおかしさを追求した芝居という認識をされているとか。犯罪大通りは、あずなの一番好きな映画「天井桟敷の人々」(マルセル・カルネ監督)の中にも出てくるので、なんとなく当時の演劇事情が想像しやすいかも。

2分間に一度は人を笑わせる作劇術ってすごいなと思います。

でも何よりすごかったのは村井さんのパワー。すごいテンションの高さで、始めから終わりまでとばすとばす。一人ドリフ状態。しかも文字どおり体をはって演技していらして、お怪我が心配なくらい。それに喉も。出ずっぱりで恐ろしく台詞が多い。

ジャンルとして今までこんな村井さん見たことがないです。ベクトルの強さは「I do!」といい勝負かもしれません。

村井さん、えらいものに出て下さいました。新しい分野に挑戦して、成功させる技術と精神力、チャレンジ精神がすごいと思いました。動きといい、舞台から感じられる役者の空気がものすごく若いです。58歳に見えません(ほめてます、念のため)(^_^;;)。

ミーハーな感想を言ってしまうと、村井さんのバルニエ社長はめちゃくちゃかわいかった(^_^)。お話も色々なことが次々起きて、その度に素直に笑えて楽しかった。客席もみんな楽しそうに笑っていて、うれしかったです。NLTの客層は年令が高くて思ったより男性も多かったけれど、村井さんの評判はよかったように思います。

千秋楽まで何回か見られるのは嬉しいけれど、あとは村井さんのお体がもつように祈るばかり。

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