ジョルジュ

2001年1月19,20日

村井さんのリーディングの舞台「ジョルジュ」が世田谷パブリックシアターでありました。
三田和代さんがジョルジュ・サンド、村井さんがサンドの元恋人の弁護士ミッシェルを演じられ、サンドの恋人のショパンは舞台には登場せず、サンドとミッシェルの間でかわされた書簡をお二人が読み上げ、その合間にショパンのピアノ曲が演奏されるという形式で話が進みました。

とても格調高い大人のお芝居だなと思いました。リーディングは動きが少ない分ごまかしもききませんし、それだけ役者の技量や体力が必要とされるものだと思います。三田さんは思ったより情熱的で激しいジョルジュ・サンドでした。村井さんのミッシェルは抑えた演技で、サンドを優しく見守る大人の男を魅力的に演じられました。

村井さんのサンドへの語りかけが腰くだけもので「オーロール(サンドの本名)、僕の天使。僕には秘密を持たないで」なんてささやいてらっしゃるのに(こんなこと言われたらなんでもしゃべってしまいそう)、同じ日の昼間には帝劇でジャベールを演じられていて「♪ぶち込むぞ、鉄格子」なんて歌ってらっしゃるんですから、同じ方とは思えません。

ショパンとサンドとミッシェルの3人の恋模様。ピアノの曲を曲として聞くだけでなく、ショパンの想いを見つけようとするのも面白かったです。舞台上にいないショパンがサンドとミッシェルの書簡とピアノの演奏から浮かび上がる、深みとほろ苦さと切なさを感じさせるハイレベルな舞台でした。ああ、また見たい!再再演希望します!

戻る

HOME