レ・ミゼラブル
2003
2003.7.6〜9.28 帝国劇場

◆新生レミが始まりました。山口さん、森さん以外は新しいキャストによるレミ。いまだにひっかかっているのが、15分短縮されたこと。細かく歌詞が削られて、前奏が短くなり、余韻を味わう間もなくどんどん話が進んで、なんだかダイジェスト版みたいだなと思いました。役者さんは回数をこなせば成長してよくなっていきますが、カットされたところは戻らないので残念。

◆例えばバリケードのところ、コンブの「俺たち死んでも何かが残る」「共に飲もう」リプライズ、フイイの「相手になるぞー!」とか好きだったなあ。カットのせいで学生たちが戦う意味があいまい。「死」の重みもいま一つピンとこなくて。プリュメ街も、コゼットの「いつも満たされてたあなたに愛されて」以下がカットになって、コゼットがバルジャンに愛されて育ったことがスッと伝わってこない。宿屋もワーテルローが削られて、テナの人間像がはっきりしなくなったかも。全体的にテンポも早いし余韻がないので、何となく「歌」が流れていく感じです。役者さんも、役づくりをして歌にのせるのは大変だろうなと思います。(その2に続く)(03.10.31)
右のイラストは岡ジャベールのつもり。

 

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